MC3362を使った7MHzCWトランシーバ

(1998年9月頃)

狭帯域FMダブルスーパー受信回路用ICであるMC3362を使った7MHzCWトランシーバがようやく完成しました。当初、10MHz帯用に製作していましたが、予期せぬ近接スプリアス等に悩まされ、周波数を7MHz帯用に変更して製作を続行したものです。

MC3362を利用したCWトランシーバについては、90年12月、91年1月のQSTでも紹介され(CQ誌<JA>91年8月号に抄訳)ましたが、ICに内蔵されている2つのDBM+局発回路がちょうどSSB/CWシングルスーパ受信機にうってつけです。本機では、さらに受信回路の1stミクサを送信ミクサにも共用することで、全体の回路規模をコンパクトにしています。MC3362の他には、AF用ICのNJM386と送信段のトランジスタ2個、受信IF-AGC用にFET1個、送受信切り換え等にトランジスタ4個を使用しているだけです。ただし、残念なことにこのセットの心臓部であるモトローラのMC3362自体が年内ラストオーダで生産終了になる(上位同等品としてMC13135を推奨)とアナウンスされているようです。

ケースは、ミズホP-7(92年のハムフェア工作教室で頒布したP7-DXのプロトタイプ)のケースが空いていたので、これに組み込みました。上の写真のフロントパネルの左からステレオヘッドフォンジャック、キージャック、VFOノブ、RFゲイン、AFゲイン、その下のスライドスイッチが電源スイッチです。背面にはDC6〜9VコネクタとM型アンテナコネクタがついています。